妊婦の栄養状態が悪いと、胎児の成長や赤ちゃんに悪影響が出る説を検証

回答6:母体と赤ちゃんの関係はそんな単純な話ではない


否定派
ヨカっち(1976年生まれ/子供4人/自宅出産)です。4人ともあまり母体の健康状態に差がなかったのですが、当たっていないと感じました。

まず、栄養状態は上の2人の妊娠中よりも、下の2人のほうがやや良かったです。でも、下2人のほうが喘息気味で、真逆の結果です。出生体重は、1人目2594g、2人目3194g、3人目3022g、4人目2740gです。栄養状態との連動はなくて、2人目と3人目が理想的な体重で生まれました。

うっすら当てはまったのは、感染症についてです。水ぼうそうだけを見てみると、上の2人は感染が小さいとき(1歳と1歳半)だったので、「抵抗力が弱かったせい」とも取れます。

でも、ほかの感染症も含めると、4人ともヘルパンギーナ、突発性発疹、インフルエンザ、RSウィルス、溶連菌感染症など、色々かかりました。集団生活をしているなら何もかからないほうがレアケースだし、この4人の差は私は感じていません。

3人目だけ1歳代のとき「熱性けいれん」になって、病気には一番気を遣いました。でも、栄養状態は上2人よりも良かったほうなので、納得がいかないです。

貧血は、私自身がもともと貧血持ちのため、妊娠中の貧血は避けられませんでした。妊娠前からの体質もあるのに、「妊娠中の栄養状態が悪い=貧血になる」と結論づけるのは、問題ありだと思います。 

私の自覚としては、妊娠期間がほかと比べて大きく違っていたのは初産でした。初期までは仕事をしていたし、出産は里帰りでした(ほかは専業主婦で地元出産)。体力・精神ともに一番しんどさはあったのですが、栄養だけで考えるこの説を元にすると、2人目以降と大きな差は出ませんでした。

以上から、この説は正しくないです。正直、赤ちゃんと母体の関係はそんなに単純に測れるわけがないと思います。私は4回とも「栄養状態は良くもなく悪くもなく」な感じでしたが、ウチの子はみんな健康で、コロコロと笑う情緒豊かな赤ちゃんでしたよ!

回答7:臨月に入ってから、ようやく食生活に気をつけた私の場合


否定派
むつみ(1982年生まれ/子供1人/認定産後ドゥーラ)です。私はこの主張が正しいとは思えません。

私は妊娠後まもなくつわりが始まりました。何も食べないと気分が悪いのでお菓子ばかり食べたり、逆につわりがつらくて、そうめんだけで何日か過ごすこともありました。その日の体調によって食欲が極端で、食べられるものを食べてなんとか体力を維持する食生活でした。

また、当時は通勤に2時間近くかかっていたので、満員電車の中で気分が悪くなって、途中の駅で降りたことも一度や二度ではありません。フルタイム勤務に加えて残業4~5時間は当たり前の職場でしたから、仕事中に気分が悪くなって、医務室に駆け込んだこともあります。

臨月に入る直前に退職して、その後に受けた妊婦検診で「妊娠糖尿病」と診断されました。そこからようやく、食生活に気を付けるようになりました。なので、栄養の面では理想的な妊婦だったとは言えませんでした。

そんな私ですが、長男は2,700gで健康に誕生しました。穏やかな性格でよく笑いかけてくれて、正常の範囲を逸脱していると感じたことはありませんし、アトピーや喘息もありません

かぜや手足口病は感染しましたが、無菌室にいるわけではなくて、大人や同年代の子どもに囲まれて生活している以上、避けることはできないものと思っています。

出産に備える母体のことを思えば、理想的な食事や生活環境のほうが良いことは言うまでもありません。ですが、私の経験からはそれが「生まれた子に影響する」とは言い切れないと思いました。

回答8:食事内容に差はあったけど、生まれてからの差は感じない


否定派
はらだひな(1988年生まれ/子供2人/身内に助産師)です。妊娠中は、むくみ、貧血、仕事のつらさともに1人目のほうが2人目よりも感じましたが、生まれてきてからの子供の差はさほどありません。

1人目の妊娠中はハードな立ち仕事で大変でしたが、食事の面ではかなり気を遣っていて、大好物のラーメンやケーキを控えたり、和食中心の食事を摂ってました。

2人目は、仕事を変えたので1人目のときと比べると楽でしたが、食事面ではわりとインスタントやお菓子など好き勝手に食べていたので、栄養状態で言えば2人目のときのほうが悪かったはずです。

また、1人目はアトピー性皮膚炎でしたが、私もアトピーなので遺伝的なものだと思いますし、2人目は生後2週間で感染症(RSウイルス)にかかりましたが、1人目が保育園で感染したのが原因です。

結果的に2人とも健康児なので、この説は私には当てはまりません。もちろん、偏った食事や環境によって胎児の成長には関係があると思いますが、遺伝的なものや高齢出産などの年齢も関係があると思うので、栄養だけで判断するのは難しいと思います。

回答9:医師に「つわりで食べられなくても心配ない」と言われた


否定派
カッチ(1983年生まれ/子供1人/元看護師&韓国在住)です。この説は間違っていると思います。

私は、食べつわりだったので、まるっきり食べられなくなったことはありませんが、かなり偏った食事をしていました。妊娠5ヵ月に入るまでは、ラーメン・カレーライス・チャーハンなど、脂っこいものばかりを食べて、水も飲めなくなったのでポカリスエットばかり飲んでいました。

つわりが終わったあとも、「好きなものを好きなだけ食べる」という食生活で、妊婦だからと特に食事に気をつかったことはありませんでした。なので、栄養状態は良いとは言えません。

でも、娘は2,680グラムでやや小さめでしたが、これまで大きな感染症を経験したことも、喘息やアトピーなどアレルギー体質もありません。

喘息やアトピーは、「母乳育児の期間や親の体質が影響する」と、父母教室で聞きました。実際、私の母親はアレルギー体質なので、私は喘息とアトピー、妹もアトピーと鼻炎などアレルギー体質でした。

ですが、私の娘は体質や皮膚は旦那に似たのか、今のところアレルギー関連の症状は一切ありません。アレルギー体質は、色々な要因が絡みあうので、一概に遺伝や妊娠中の栄養状態だけでは説明できないと思います。

また、私は里帰り出産をしないで、義父母にも預けないで今もワンオペ育児中です。妊娠中の栄養状態もよくない上に、育児環境も良いとは言えませんが、マタニティーブルーにはなりませんでした。マタニティブルーは、お母さんのもともとの性格にもよると思います。

そして、つわり中に食事のことを医師に相談した際、「お母さんは食べられなくても、お母さんの体に蓄えられているものが赤ちゃんに送られるから心配しなくて良い」とも言われました。知り合いに、妊娠中ずっとつわりで食べられなかったお母さんもいますが、健康な赤ちゃんを産んでいます。

よって、妊娠中の栄養状態が赤ちゃんに直接影響するとは思えません。むしろ、食事に気を使いすぎたことがストレスになって、健康を損なったら本末転倒です。過度に栄養管理を重要視する情報は危険だと思っています。

回答10:不規則な食生活だった長男vsバランスの良い食生活だった長女


否定派
ぴよママ(1987年生まれ/子供2人/保育教諭)です。私は1人目も2人目もつわりは軽いほうでした。お腹がすくと気分が悪くなるつわりだったので、食べれなくて困ることはなかったです。

でも、長女の妊娠中は、出産直前までフルで保育士の仕事をしていました。常に赤ちゃんを抱っこしたり動いたりとハードな仕事内容で、休むヒマもなく過ごしました。

忙しさのあまり、食事は朝ご飯を食べなくかったり、不規則になってしまったり、短時間で栄養補給のできる飲むゼリーだけで済ませる日もありました。今振り返っても、「赤ちゃんに十分な栄養を与えられてなかったのでは?」と思います。

一方、長男(第二子)の妊娠中は、切迫早産の危険があったので仕事を早めに辞めました。入院や自宅安静の日々だったので、家で横になって過ごす時間が多かったです。実家の母に手伝いにきてもらって、毎食バランスのとれた食事を作ってもらって食べていました。

そんな正反対な生活で生まれた2人を比較してみると、体重は長女が2752グラム、長男が2720グラムでほとんど同じです。むしろ、長女のほうがわずかに大きいです。

長女は保育園で風邪をもらうこともあまりなくて、大きな感染症にかかったこともありません。健康児そのものです。それに比べて、長男は気管支が弱くて、喘息気味で病院通いが多いです。また、アトピーではないですが、乾燥肌なので毎日の保湿が欠かせません。

以上のように、栄養が欠けていたと思われる1人目のほうが元気に生まれて、栄養が十分にとれていた2人目のほうが身体が弱かったり、肌トラブルがありました。このことから、妊娠中の母親の栄養状態だけで赤ちゃんの体質や健康状態を決めることはできないと思いました。筆者の主張は間違っていると言えます。

回答11:栄養を意識した2人目の妊娠・育児が一番ラク


肯定派
ちゃみっこ(1976年生まれ/子供3人/調理師)です。私は1人目の妊娠中は、初期のつわりはあまり感じませんでした。ただ、初めての妊娠で、とにかく周りに「たくさん食べろ食べろ!」と言われて食べまくっていたら、妊娠後期に太りすぎで動けなくなってしまいました。歩いて1分のスーパーに買い物に行くのも、途中で休みながら行っていたほどです。

たくさん食べていたので、カロリーはかなり摂っていたと思います。でも、太りすぎで血流が悪くなったのか、むくみもひどくなって、後期の体調は悪かったです。産まれて来た子も2734gと少し小さめでした。

長男は、とにかくヒステリーを起こす子で大変でした。情緒は不安定な子だったかもしれません。感情は豊かで病気にはかかりづらかったですが、小学生になってからは頭痛持ちで、学校を休みがちです。

2人目の妊娠中は、1人目で体重が増えすぎて苦労したので、カロリーを極力抑えていました。おかげで体重は理想的な増え方でした。

クロレラのサプリメントで栄養を補って、デトックスもしました。血流も良かったのか、むくみもつわりも他の子のときよりありませんでした。体重は3282グラムで3人の中で一番大きくて、産まれてからも情緒は安定しているし、病気もあまりしない子です。

3人目の妊娠中は、金銭的な問題でクロレラは飲めなかったのですが、妊娠初期からつわりがものすごくありました。つわりで妊娠に気づいたほどです。

初期のころは何も食べれなくて、体重が3kg落ちました。でも、つわりが少し治まった4ヵ月目くらいから反動でたくさん食べてしまって、後期はけっこう体重が増えてしまいました。この子は情緒は安定していましたが、病気にはかかりやすいです。

最近、「新型栄養失調」という言葉を目にすることがあります。カロリーは足りているけど、ビタミン、ミネラル、たんぱく質など、特定の栄養が足らない状態のことを言うそうです。私の場合、妊娠3回ともカロリーは足りていましたが、クロレラを飲んでいた2人目の妊娠以外は「新型栄養失調」だったのかもしれません。

そう考えると、栄養に気を使った2人目の妊娠中がつわりも軽くて、子供の情緒も体質も一番安定して良かったので、私はこの説は正しいと思います。

回答12:妊娠中の栄養だけで簡単に語れるものではない


否定派
こじかママ(1985年生まれ/子供3人/看護師)です。この書籍の主張は間違っています。なぜなら、妊娠ってそんなに簡単に語れるもんじゃありません。

だって、私は3人産んでいますが、1人目はつわりもひどくて吐きながらも夜勤をしていましたし、一緒に働いている他のスタッフに助けてもらいながら頑張りました。そうすると、むくみやつわりがあってつらくても、産休まで働けることになります。

2人目3人目の時も働いていましたが、夫の転勤の事情で、妊娠後期には専業主婦になりました。上の子の面倒を見ながらの家事は、看護師として働いていた以上に大変でした。これって、同じ母体でも、そのときの取り巻く環境が全然違うことが言えます。

私の妊娠中は常にメンタルが不安定でした。普段イライラしない夫の言葉でも、許すことができなかったり、こどもに対してもすぐ怒鳴ってしまったり。

でも、マタニティブルーは1人目の出産後が一番ひどかったはずなのに、1人目3980g、2人目2858g、3人目3184gで、1人目が一番大きく育ちました。

生まれてからも、

  • 人混みにあまり行かないようにする
  • バランスのいい食事を考えてあげる
  • 早く寝て早く起きる

など、丈夫なカラダを作ってあげるように気を使ってあげれば、感染症にかかることもないです。コミュニケーションを取ってあげれば、情緒だって育ちます。お腹にいるときだけでその子の未来は決まりません。そんなの悲しいです。

なので、妊娠中や出産後の環境を考慮していなかったり、精神的な安定まで栄養状態のせいにするこの書籍の主張は、間違っていると思います。

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