葉酸サプリクラブ管理人(サプリメントアドバイザー&サプリメントマイスターの笹目)です。
関西鉄工株式会社の「ベジママ」は、アイスプラント由来のピニトール配合の妊活サプリメントです。「なぜ鉄工会社が妊活サプリメントを?」「ピニトールって何?」といった疑問から、原材料や添加物の安全性、危険性まで、サプリメントアドバイザーが辛口で口コミレビューしていきます。
ベジママは、2019年11月(?)に関西鉄工の事業を離れて、株式会社イマドキというよくわからない会社に事業移転されました。関西鉄工さんは本業に集中するそうです。うーん・・・残念。
そして、2022年5月でベジママは販売終了となりました。私の予想どおりです。
「ベジママ」をサプリメントアドバイザーが辛口チェック
- 注文→到着→梱包の配慮
平日に注文して3日後に白い無地のダンボールで届きました。 品名の部分は「食品」と記載され、依頼主は「関西鉄工株式会社 VEGESTORY植物工場物語」となっていました。妊活サプリが入っているとはわからないと思います。
鉄工会社からの贈り物ですので、まさか中に妊活サプリが入っているとは思わないでしょう。
- 飲みやすさ(粒の大きさ、ニオイ、味)
大きさ
粒の幅は0.8cm、厚みは0.3cmでだいぶ小さめです。特に、ベルタ葉酸サプリと比べたときの粒の「薄さ」を感じて、飲み込みやすいです。ニオイ
フタを開けた瞬間から薬草のような青臭いニオイがあります。手のひらに粒を置いて数分手で持ったままでいると、そのニオイが手にうつるくらい強めです。味
口に含むとすぐに溶け始めて、ゴーヤやピーマンなど苦味のある野菜のような味がします。ですが、苦味はそれほど強いものではなくて、しばらくすると抹茶のような甘みに変わります。
小粒なので、とても飲み込みやすいです。妊活中に飲むので大きな問題にはなりませんが、つわりの時期ならニオイの時点でダメな人が出そうなくらいニオイが強めです。
- 会社・代表者の信頼性
販売元の関西鉄工株式会社は、その名の通り「鉄工会社」です。なぜ鉄工会社が妊活サプリメントを販売しているのか、これが最大の疑問です。
企業ホームページは2000年に作られたもので、生きた化石のようなデザインで時が止まっています。ベジママに関する情報は何も載っていません(※)。ですので、関西鉄工株式会社に問い合わせてみたところ、下記のような回答が来ました。
当社は創業が大正12年という古い鉄工会社でございます。平成19年より新規事業開発と致しまして、植物工場の事業化を目指して参りました。植物工場ではセミクリンルームレベルの清浄な施設で植物の栽培を行っております。
当社では清浄なお野菜を栽培するだけではなく、植物の機能性成分を活用した商品を製造するために、これまで取り組んで参りました。植物の機能性に特化するという事で、様々な植物の栽培試験を繰り返して参りました。
その中で「アイスプラント」という植物に出会いました。この植物に含まれる「ピニトール」という成分に注目し、ベジママというサプリメントが出来上がりました。現在は、アイスプラント以外の植物の機能性にも注目し、様々な大学や企業、研究機関と協力の上、日々、商品開発に努めております。
この「植物工場」とは何かと言うと、畑ではなくて「工場内」で植物(野菜)を作るという次世代の野菜生産手法です。関西鉄工では「クリーンファーム」と呼んでいます。農林水産省と経済産業省が共同で150億円の補助金を出して、各企業に建設を促している国家プロジェクトの一つです。
光、温度、湿度、二酸化炭素、養分、水分をコントロールして栽培するため、今までの自然環境では難しかった高付加価値な野菜(機能性野菜)を作り出すことが可能となります。外部から閉鎖・制御された工場で作るので「農薬を使う必要がない」「放射性物質の影響を受けない」など、安全面でも期待の高い生産方法です。
2015年4月からの食品の機能性表示が解禁された影響もあり、元々の事業で培った技術や経験を機能性野菜の生産に活かそうと、植物工場に異業種の企業が続々と参入しています。関西鉄工株式会社もその一つです。
しかし、企業ホームページには代表あいさつもありません。口に入れるものを提供していくわけですから、社長が理念の一つくらい消費者に語って欲しいです。今までのようなBtoBのビジネスとは違います。販売ページには「私達は皆様の街で農と食を通じ人々の健康と幸せに貢献します」と書かれていますが、代表者のメッセージが欲しいです(※)。
関西鉄工は、怪しい商品を販売して、問題が発覚したら社名をコロコロと変えているような企業とは違います。大正12年創業という歴史と伝統のある会社であることは間違いなく、会社そのものの信頼性はぽっと出の会社より高いです。
また、世の中のサプリメントのほとんどはOEM(外部メーカー・工場に「この成分でこんな商品作って」と依頼すること)製造で、丸投げしている企業も少なくありません。
その一方で、関西鉄工は異業種からの参入でありながら、自社で植物工場(グリーンファーム)を作り、アイスプラントを自社栽培して、栽培試験を何度も繰り返して商品開発を行っています。事業としての取り組み姿勢はOEM販売より上かなと思います。
それだけに、ホームページもその信頼性がわかりやすく伝わるよう作り直して欲しいなと思います。なお、メールで問い合わせると丁寧で気持ちのこもった返信をしてくれます。購入後に届くメルマガも担当者の人柄を感じさせる内容になっていて、良い印象を受けました。
↑購入者に配信されるメルマガ内容※2017年7月5日追記
生きた化石のようだったホームページが2016年11月にリニューアルしていました。業務内容の「開発部門」として、ベジママのブランド「ベジストーリー」が組み込まれました。事業内容にも「健康食品の販売」が加わりました。また、新社長の河森伸司さんも写真入りで代表メッセージを載せています。優れた製品を通して社会に貢献するため新しい技術の開発に取り組んでいく
という企業理念も、自社で次世代の植物工場を作っていることからも納得がいきます。私の要望を受け入れていただけて良かったです。これで信頼と安心度が高まりました。
サプリ事業の参入は最近ですが、鉄工会社としての信頼は十分あります。古臭いホームページもリニューアルされて、アイスプラントを植物工場で栽培することになった経緯も明確になりました。
- 製造・検査体制
ホームページや販売サイトには書かれていませんが、GMP認定工場で製造されています(関西鉄工に確認しましたが、GMP工場であることを何度も強調されました。)。GMP工場かどうかは重要なので、これも販売ページにハッキリと書いて欲しいです。今は消費者は食の安心・安全に非常に敏感です。関西鉄工さん、もっとアピールしてください。
2015年7月14日追記
GMP工場で製造されている旨が販売ページに追加されていました。これで安心です。というより、製造工場だけでなく、商品自体もGMP認証の審査を通過していることがわりました。その証拠にパッケージにGMPマークが付いています。
GMP工場で製造されているので安心です。以前は書かれていなかった販売ページにも追記されました。商品自体のGMP認証審査もクリアしています。
- 原材料(添加物)の信頼・安全性
ピニトール、還元麦芽糖水飴、ルイボス茶抽出物(デキストリン、ルイボス茶エキス)、アイスプラント末、デキストリン、V.E含有植物油、マンガン含有酵母、結晶セルロース、V.C、V.B1、V.B12、ステアリン酸Ca、V.B2、パントテン酸Ca、葉酸、V.B12
この中で唯一気になるのは「結晶セルロース」だけです。DHCの葉酸、杏林製薬の赤ちゃんのささやき葉酸、小林製薬の葉酸、鉄+カルシウム+乳酸菌(EC-12)配合葉酸サプリ、小林製薬の葉酸 鉄 カルシウムにも使われているものです。JECFA(日本医薬品添加剤協会)の評価では、含有量を予防的措置として制限されている添加物です。それ以外は何にも問題ありません。
ピニトール
主成分の「ピニトール」は、イノシトール(ビタミンB群)の一種です。俗に言う「ビタミン様物質」で、ビタミンではないけど、それに近い存在の栄養素です。アメリカでは、1992年にFDA(アメリカ食品医薬品局)に登録されている有用性のある成分で、妊活向けサプリメントや乳児用ミルクなどに添加されています。安全性の高い栄養素です。アイスプラント末
ピニトールを含んでいる機能性野菜「アイスプラント」の粉末です。アイスプラントはプチプチとした食感と塩味が特徴の野菜です。畑で栽培すると土に含まれる重金属を吸収、蓄積する可能性があるため、今回のような植物工場で栽培する必要があります。ルイボス茶
言わずと知れた妊婦さん御用達のノンカフェインのお茶です。ポリフェノールの一種であるフラボノイドが多く含まれていて活性酸素対策として活用できます。実はルイボス茶にもピニトールがわずかに含まれています。
「結晶セルロース」が少しだけ気になる程度です。ピニトールとアイスプラント末が他の葉酸サプリにない特長です。
- 配合成分の過不足
ベジママは、妊活成分が含まれていますので、妊活期におすすめの葉酸サプリとして成分チェックしていきます。
ベジママ 推奨摂取量 平均摂取量 耐容上限量 判定 葉酸(μg) 400 640 243 1000 ビタミンB6(mg) 10 1.2 0.95 45 ビタミンB12(μg) 20 2.4 4.3 なし ビタミンC(mg) 80 100 69 なし 鉄(mg) 0 11.0 6.5 40 カルシウム(mg) 0 650 430 2500 ビタミンE(mg) 8.0 6.0(目安量) 5.9 700 ピニトール
主成分の「ピニトール」は、アイスプラント由来で260mg配合です。イノシトールにカテゴライズされるビタミン様物質です。ビタミンではないため、日本人の食事摂取基準には記載されていません。小学館の「食の医学館」では耐容上限量は「なし」とありますので、過剰摂取の心配はありません。ただし、ピニトールは成分内容を考えると「妊活中・妊娠準備中」は良いのですが、「妊娠中」は使用を避けたほうが無難だと思います。公式販売ページには「妊娠中、産後と安心してお召し上がりいただけます」と書かれていますが、私は妊娠中にはおすすめしないです。
ベジママはあくまで「妊娠判明まで」飲み続けて、妊娠判明後は「プレミン」「ママニック葉酸サプリ」「はぐくみ葉酸」「AFC葉酸サプリ」「ララリパブリック」のいずれかに切り替えるのがおすすめです。
葉酸
葉酸は合成葉酸が400mg添加されていますので、妊娠1ヶ月以上前から必要とされる400mgの推奨摂取量をカバーできています。葉酸の働きを助けるビタミンB12、ビタミンC、葉酸と助けあって作用するビタミンB6がもれなく配合されています。他の妊活サプリは、葉酸はとりあえず入っているものの、葉酸の働きを助ける他の成分が入っていないものばかりです。そんな中でベジママはこの配合バランスです。これならいつ妊娠しても、健康な赤ちゃんの成長に欠かせない栄養対策ができて安心です。
鉄
ベジママには配合されていません。妊活中は、30代女性なら6.5mgが推奨摂取量です。平均摂取量も6.5mgなので、食事だけでちょうど足りています。ですが、毎月の女性限定イベント中は鉄が多く体外へ出てしまうため、5.5mgをプラスする必要があります。妊娠中期・後期のように「15mgをプラス」という不可能な量ではありません。妊娠初期と違って、鉄を大量に摂れるレバー類も食べて大丈夫なので、食事のみでカバーすることは可能です。
ただし、鉄はエネルギーを作るミトコンドリアに必須の材料です。女性の毎月の一大イベントにもエネルギーが必要です。妊活中は欠かせない栄養素の一つでもあるので、鉄が入っていないのはマイナスポイントです。
カルシウム
配合されていません。妊活に特に必要というわけではないですが、他社の葉酸サプリでは賦形剤(ふけいざい=サプリの形状をつくるためにカサ増しする添加物)の量を減らす意味でもカルシウムが220mg以上入っているかをチェックしています。ですが、ピニトールが260mg、ルイボスが50mg配合されていますので、カルシウムがなくても賦形剤の量を栄養素で減らすことができています。しかも、妊活に意味のあるピニトールやルイボスでカバーしているので、効率的です。
ビタミンB6
ビタミンB6は、他のマルチビタミン系の葉酸サプリでも配合されています。ベジママの注目ポイントは、ビタミンB6の配合量が「10mg」であることです。ララリパブリックが1.1mg、ママニック1.1mg、はぐくみ1.2mg、プレミン1.4mg、mitete1.8mgと、他社の「10倍」近く配合されています。もちろん、耐容上限量45mgには遠く及びませんので、過剰摂取にもなりません。
女性の月1回のイベント前にトラブってしまう人は、このビタミンB6が不足していることが多いです。ベジママは、そこを強力に補うことができます。
ビタミンE
ビタミンEも月1回のイベント前に加えて、イベント中の問題に対しても有用な成分です。他社では、エレビットで6.5mg入っていますが、その他の葉酸サプリでは入っていないに等しいレベルや、酸化防止剤としての添加、そもそも配合していないものが大半です。そんな中で、ベジママは8mg配合されています。耐容上限量は700ngですので、過剰摂取の心配は全く問題ありません。
鉄が入っていないのが欠点ですが、毎月のイベントが不安定な人に嬉しいビタミンB6、ビタミンEをしっかり配合して、賦形剤の量を妊活に有用な成分(ピニトール)で減らせているのは稀少な存在です。
- 価格と内容量の妥当性
初回購入で半額の2,970円(税込)、2ヶ月目以降は定期購入で5,054円(税込)になります。正直、高いですが、日本ではまだ珍しいアイスプラント由来の「ピニトール」を260mg配合しています。
また、他の葉酸サプリは定期購入は「6ヶ月」など長期期間の継続が規定されているものが多いです。しかし、ベジママは回数縛りなく解約・休止が可能です。さらに、全額返金保証付きです。もし、「口にあわない・・・」となった場合でも損はしませんので、最初から定期購入でも安心です。
もう一つ、注目ポイントとして、ベジママの返金保証は期限がありません。他社の場合は「10日間」「15日間」「20日」など期限があるのですが、ベジママは「無期限」です。慌てることなく、ゆっくりと検証することができます。
希少成分が配合のため、決して安い価格ではないです。ですが、強引な継続縛りもなく、無期限の返金保証まで付いてる点は評価したいです。
結論:最新の妊活成分「ピニトール」を日本で初めて配合した葉酸サプリ
「いつ授かっても大丈夫なように、生まれてくる赤ちゃんの栄養対策をしておきたい」
「人工的に誘発させるのはデメリットもあるし、なるべく避けたい」
そんな人におすすめなのが、関西鉄工株式会社の「ベジママ」です。
ベジママは、他の葉酸サプリ・妊活サプリにはない「アイスプラント」「ピニトール」を配合しているのが、最大の特長です。ピニトールから生成される「カイロイノシトール」は、ヒトへの有用性があるとされているビタミン様物質ですので、「葉酸だけでなく、授かる前の妊活対策も必要」と考えている人に期待のサプリと言えます。
「なかなか授からない」と悩んでいる人の10人に1人は、このカイロイノシトールが欠乏していると言われています。カイロイノシトールは自然界に存在する天然成分ですが、植物からはなかなか抽出できない成分でした。
そんな中、見つけ出した植物がアイスプラントです。自然界では栽培が難しい植物ですが、徹底管理された植物工場によって栽培が可能になりました。
このアイスプラントからピニトールを摂取して不足分を補い、他社の10倍のビタミンB6と、他社で無視されがちなビタミンEで女性の毎月のサイクルをサポートしてくれるのが、ベジママなのです。植物工場で作られたアイスプラント由来のピニトールと、葉酸が一緒に摂れる妊活サプリは、ベジママしかありません。
飲み方としては、食品として1日4粒を目安に飲んでいきます。デメリットとして野菜独特の青臭さは感じますが、万が一「この味やニオイは苦手・・・」となった場合も、全額返金保証付きですので、安心です。解約もいつでも可能ですので、最初から半額の定期購入がおすすめです。2回目以降も約1,000円引きで継続できます。
というわけで、ベジママはまだ日本では珍しい妊活成分アイスプラント由来の「ピニトール」と同時に、妊娠1ヶ月前から必要な葉酸400μgも効率的に摂取できます。健康的な赤ちゃんの発育に欠かせない栄養素だけでなく、妊活女性にとって「毎月の重大イベント」を正常に迎えたいと願っている人には、妊活中に飲む葉酸サプリとして一石二鳥で効率的なので、おすすめできます。
現在、ベジママは関西鉄工の事業を離れて、株式会社イマドキというよくわからない会社に事業移転されました。会社のホームページもなく、社長の名前すら開示されていない謎の会社です・・・残念。
株式会社イマドキですが、どうやら同じ住所の「株式会社アウトバウンドマーケティング」のグループ会社のようです。ゴリゴリの営業マーケティング会社で、どういう想いでベジママに携わることになったのか不明です。