母親学級や両親学級ってどんな内容で、他の妊婦さんはどんな目的で参加しているの?いつから行くべきか、旦那も参加させるべきか、そもそも本当に行ったほうが良いの?そんな疑問を感じている妊婦さんへ、実際に体験してみた感想をお伝えします。
体験談1:ママと赤ちゃんの栄養指導で気持ちが変わった(妊娠5ヶ月/1回利用)
マヤ(1979年生まれ/子供3人/看護師)です。私はちょうど妊娠5か月に入ったころ、群馬県高崎市の「佐藤病院」が主催した母親教室に1回のみ通いました。
食事のことを中心に、塩分やたんぱく質の摂り方から産後の食事まで指導を受けました。参加者も20人くらいいて真剣にメモをとっている人もいました。印象としては、「こんなに真剣に考えなきゃいけないの?」と少し、大変さを感じてしまいました。
ですが、赤ちゃんや産後のママのおっぱいの栄養の話を聞けたり、お腹にいる赤ちゃんを題材にした絵本をゆっくりと朗読してくれました。すると、終わりには感動と、とてもあったかい気分になり、来てよかったという気持ちに変わっていました。
母親教室に参加することで、赤ちゃんに対する気持ちがより強くなって、「今日から野菜中心で頑張って作ってみようかな・・・」「赤ちゃんのためにも栄養に気をつけよう」と思うようになりました。そして、少し間食も多かったので、ちょっと気が引き締まりました。
しぶしぶ参加したけど、元気がもらえて満足
妊娠中はつわりもあり、出かけることが嫌でした。そんなに人に会いたくもなくて、極力避けていましたが、病院主催で半ば強引の母親教室へ促され、しぶしぶ受けました。
部屋に通されるとオルゴール調のBGMが流れていて、ゆったりとリラックスできる空間にとても満足感がありました。参加していた妊婦さんは同じ時期に出産する人ばかりで、「いつが予定ですか?」などの質問からつわりの話まですることができて、とても安心感に包まれました。
「私ひとりじゃないんだな」「なんでこんなにクヨクヨしていたんだろう」と、とても元気をもらえた場所でもありましたよ。機会があったらぜひ行ってみてください。
体験談2:両親学級で主人の不安が解消された(妊娠8か月と9ヶ月/2回利用)
なな(1989年生まれ/子供1人/元婦人科看護師)です。私は妊娠8か月と9ヶ月ごろに、静岡県浜松市の「かば記念病院」が主催した母親学級と、両親学級に参加しました。
妊娠8カ月ごろの母親学級では、栄養についての指導でした。正直、外来でわからないことは先生に聞いたりしていたので、「参加しなくてもよかったかな?」と思いました。
他のママとの交流の時間がありましたが、そんなに話す時間もないし必要ありませんでした。妊娠9カ月ごろの母親学級では、出産後必要な物品、陣痛(病院へ向かうタイミング)について指導されました。
出産に必要なものはこの時期にほとんど揃っていたので、確認程度でしたが、「これはいらないよ~」なんて助産師さんに言われて「もう購入しちゃったんだけど・・・」って感じでショックでした。
必要物品もなぜこの時期にやっているのかよくわかりませんでした。もう少し早くやってくれたらよかったのにと思いました。陣痛については、とてもわかりやすく説明してくれて、病院に向かうタイミングが明確にわかったので参加してよかったです。
出産当日は破水から始まりましたが、落ち着いて病院に連絡をとることができました。費用の説明もあったので、出産までに費用の準備をしておくことができました。
妊娠9カ月頃の両親学級では、主人も参加しました。出産時についての指導でした。出産のシーンを鑑賞しました。私は学生時代に何度か出産シーンを見ていたので想像できていたのですが、主人は出産シーンを見てかなり勉強になったそうです。
「立ち会いで自分が倒れたらどうしよう」と不安に思っていた主人ですが、「両親学級のおかげでなんともなかったよ~」と出産後に言っていました。
安心して妊娠生活と出産をしたいなら行くべき
初産であるなら、特に行ったほうがいいと思います。もちろん説明どおりになるとは限りませんが、先のことをある程度想像することができます。
当サイトがなかったころは、今はネットに情報がたくさんありすぎて、どれが正しい情報なのか選ぶのが大変でした。そんな時に母親学級へ行って指導を受けて、わからないところや不安に思っていることは指導後に相談することができました。
正しい情報を直接聞くことで、安心してその後の妊娠生活を送ることと出産に望むことができました。
体験談3:初産妊婦から経産婦まで幅広く参加していた(妊娠7ヶ月/1回利用)
ヨカっち(1976年生まれ/子供4人/自宅出産)です。私は初産の妊娠中期(7か月ごろ)に、茨城県古河市主催のマタニティスクール(母親学級)に1回行きました。
講師の助産師さんが、妊娠の仕組みや流れ、出産の具体的な話をレクチャーしてくれるという内容でした。この助産師さんは、ニュースバラエティなどで出産子育てコメンテーターとしても活動している人で、お話がとても上手でした。
参加者は15人程度で、私のような初産の妊婦もいれば、「上の子を産んでから間が開いて不安だから来た」という経産婦さんもいました。年齢層も20~30代中心でしたが、もう少し上に見える人もいました。
場所は、市役所別館の多目的室でした。靴を脱いで、じゅうたん敷きの広い部屋に輪になって座り、講師の話を聞きました。座談会のような雰囲気で、リラックスして参加できました。
初めは、大きな絵本のような教材で、妊娠初期から臨月までの身体と赤ちゃんの変化を図解してくれました。そのあと、実際の赤ちゃんと同じサイズと重さの人形で、抱っこや授乳のシミュレーションをしました。
レクチャーと言っても、合間に質問したりされたりしながらだったので、頭に入りやすかったです。また、現場の具体的な話を聞いて(例えば「分娩で便が出るのはよくあることだから気にしないで」とか)、驚きつつもイメージが湧いて安心しました。
市の広報誌を見て、緊張しながら申し込んだスクールでしたが、楽しめました。行ってよかったです。
妊婦友達を近くで見つけたい人にもおすすめ
そもそも、私がそのマタニティスクールに申し込んだのは、同じ妊婦の友達を近くで見つけたかったからです。
私は結婚してから今の場所に住み始めたので、近所には友人がなく、土地のことも全然知りませんでした。
会社勤めをしているうちはそれでも不便はなかったのですが、妊婦になると、産婦人科選びや妊婦助成制度など、知らないことだらけでした。それで、地元の友達を作りたくなったのです。
そういうニーズはよくあるようで、運営側で希望者に参加者の連絡先をリスト化し、最後に配っていました。実際、そこで友達になった1人は、子供が幼稚園卒園するまで仲良しでした(残念ながら小学校は学区が別れてしまいましたが)。
孤独に出産や子育てをするのは、考えただけでもイヤですよね。マタ友やママ友は、ときにはダンナよりずっと頼りになりますから(笑)、積極的に作りたい存在です。
母親学級は、役立つ情報も聞けるうえに、似た境遇の人と出会えるチャンスです。そして、母親学級で知り合うマタ友さんのベビーはほとんどの場合同級生なので、産後も「○か月健診」で顔を合わせることが多いです。
仲良くなれれば、その後の子育てでも相談できる、心強い存在になると思います。「妊娠のたびに」とは言いませんが、一度行ってみるべきだと思います。
体験談4:出産の前兆がきたときの対処法を学べて良かった(1回利用)
はらだひな(1988年生まれ/子供2人/身内に助産師)です。私は1人目のとき、静岡県掛川市の「中東遠総合医療センター」の産婦人科で行っている母親学級に参加しました。全3回中1回だけ行きました。しかも最後の回です(笑)
陣痛が来たり破水したらどう対応すればいいのか、出産のときの流れや呼吸法や姿勢を実際にやってみる、という内容です。
いざ出産の前兆が来たときに、冷静に対処するためにも必要な知識を学ぶことができ、呼吸法やどの姿勢が楽なのかも助産師に直接指導してもらえて良かったです。
母親学級に行っていなかったらパニックになっていたかも
私は仕事が忙しかったため、母親学級に1回(しかも最後)しか行ってませんが、事前に母親学級で学んでいたおかげで1人目のときに急に破水してしまった際に慌てず対処できました。
もし、母親学級に行っておらず、なにもわからない状態だったらパニックになっていたと思います。最初から通うのがベストだと思いますが、なかなか全部の母親学級に通うのは難しいこともあると思います。
でも、忙しくても「いざ出産するときの対処法」は学んだほうが実際に役立つし、もしものときも落ち着いて対処できると思うので、その回だけでもいいので行ってみることをオススメします。