ダグラスラボラトリーズの「プレネイタル 1/2スプリット」の口コミはこちら

葉酸サプリクラブ管理人(サプリメントアドバイザー&サプリメントマイスターの笹目)です。

日本ダグラスラボラトリーズ株式会社の「プレネイタル 1/2スプリット」は、母胎の安全を最優先に考えた妊娠~授乳期におすすめのマルチビタミン・ミネラルです。ダグラスボラトリーズ社のサプリで妊婦でも飲めるのは「フォーリックアシッド(葉酸)」以外ではこのサプリメントしかありません。本当に妊婦でも安心なのか辛口で口コミを書いてみます。

日本ダグラスラボラトリーズの「プレネイタル 1/2スプリット」をプロが辛口チェック

日本ダグラスラボラトリーズのサプリは、「フォーリックアシッド(葉酸)」をレビュー済みです。よって、

  • 到着→梱包の配慮
  • 会社・代表者の信頼性
  • 品質・製造工程

は、内容が重複するためここでは省略します。詳細は「日本ダグラスラボラトリーズのフォーリックアシッド(葉酸)」の記事をご覧ください。

飲みやすさ(粒の大きさ、ニオイ、味)星2.5個2.5





大きさ
直径2cm、高さ0.7cmで、妊娠中に飲むサプリを謳っているのに大きいです。これだけ大きいと、カプセルがのどを通る異物感を感じますので、のどごしは悪いです。

味・ニオイ
ソフトカプセルの形状なので、味は全く感じません。口に含むとカプセルの表面がべたついて、舌に引っ付く感じがします。ニオイは少し海藻のようなニオイですが、気にならないレベルです。


プロの辛口評価

ニオイや味の配慮はされていますが、2cmの大型カプセルだと、のどを通る異物感は避けられません。


原材料(添加物)の信頼・安全性星3個3.0

プレネイタル 1/2スプリットの裏面

貝カルシウム粉末、ミネラル含有酵母、ビタミンC、大豆抽出物、ナイアシンアミド、パントテン酸カルシウム、デュナリエラサリナ抽出物、ピリドキシン塩酸塩、リボフラビンチアミン塩酸塩、葉酸、ビオチン、海藻灰抽出物、魚肝油抽出物、シアノコバラミン、微小繊維状セルロース、HPMC

大豆抽出物
葉酸を多く含む食品・食べ物を教えて!にも書きましたが、大豆に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た性質を持つため、妊婦が通常の食事以外から摂取するのは控えたほうが良いです。ただし、美的ヌーボのようにあくまでビタミンの抽出のみの場合は大丈夫でしょう。

ビタミンB群
リボフラビンチアミン塩酸塩→ビタミンB1
ナイアシンアミド→ビタミンB3
ピリドキシン塩酸塩→ビタミンB6
シアノコバラミン→ビタミンB12
ビオチン→ビタミンB7

です。粒の大きさから言って天然ビタミンだと思うのですが、これらの表記は「合成」ビタミンの表記です。・・・海外サプリメントの表記はよくわかりません、

デュナリエラサリナ
海藻の一種で、和名はシオヒゲムシ。危険性の報告はありません。

微小繊維状セルロース
バイタルケアーズの葉酸日本ダグラスラボラトリーズのフォーリックアシッド(葉酸)葉酸メニーミックス(グラース・グラース)でも使われています。ダグラスラボラトリーズのサプリの定番原材料(製造用剤)です。一部の生協では使用を見送っている添加物です。

HPMC
葉酸メニーミックスでも使われています。厚生労働省の発表ではラット実験で「赤血球数とヘモグロビン値の低下が認められた」とありますが、最終結論としては「添加物として適切に使用される場合、安全性に懸念がない」とされています。(参考:ヒドロキシプロピルメチルセルロースの使用基準改正について


プロの辛口評価

大豆抽出物と微小繊維状セルロースが少し気になります。


配合成分の過不足星3個3.0

ダグラスラボラトリーズの「プレネイタル 1/2スプリット」は、鉄が27mg配合されていますので、妊活中~妊娠全期間用として成分チェックしていきます。

プレネイタル1/2スプリット 推奨摂取量 平均摂取量 耐容上限量 判定
葉酸(μg) 800 640(640、480) 243 1000
ビタミンB6(mg) 2 1.2(1.4) 0.95 45
ビタミンB12(μg) 1.8 2.4(2.8) 4.3 なし
ビタミンC(mg) 80 100(110) 69 なし
鉄(mg) 27 6.5(9、21.5) 6.5 40
カルシウム(mg) 150 650(650) 430 2500

ホームページの原材料を見ると、葉酸はアルファルファと酵母から抽出した天然葉酸のようです。しかし、原材料表記には「葉酸」の文字がありますので、合成葉酸(モノグルタミン酸葉酸)と読み取るのが通常です。

その葉酸は800μg摂取できるようですが、モノグルタミン酸葉酸の場合は「1,000μg」が耐容上限量です。かなりの高用量であり、医師の指示もなく毎日800μgのモノグルタミン酸型葉酸を摂取するのは、おすすめできません。

もし、天然葉酸だとしたら、生体利用効率が50%以下になりますので、体内で利用されるのも400μg以下になります。そういう意味では理にかなった量ですが、天然葉酸は「理論的には効果があると推定されるが現時点では証拠が得られていない」状況です。

他の栄養素もまんべんなく入っていますが、注意したいのは鉄が27mgも入っている点です。鉄の耐容上限量は1日40mgですので、食事で摂取できる残りは13mgです。妊婦の平均摂取量は6.1mgですので、残る許容量は6.9mgとなります。もし、食事バランスを意識して摂取している場合、耐容上限量を超える可能性も出てきますので、注意が必要です。

特に鉄はアメリカでは不足よりも摂り過ぎのほうが問題視されていますので、アメリカのダグラスボラとリーズ社らしくない配合量です。

一方、カルシウムは平均摂取量429mg+配合量150mgで579mgとなり、推奨摂取量まであと71mg足りません。賦形剤(ふけいざい=サプリの形状をつくるためにカサ増しする添加物)を減らす意味でも、もうひと押し配合量を増やして欲しかったです。


プロの辛口評価

葉酸の含有量800μg、鉄27mgは耐容上限内ではありますが、多すぎです。それでいて、カルシウムは少ないです。

結論:栄養素の配合バランスがイマイチで、デカくて飲みにくい

総合評価B-

日本ダグラスラボラトリーズ株式会社の「プレネイタル 1/2スプリット」ですが、同社のフォーリックアシッド(葉酸)とは違って、葉酸800μg、鉄27mgという「ハイドーズ」サプリと言えるパワフルな配合量となっています。

しかし、問題となるのはカプセルの大きさです。妊娠中、特に葉酸の摂取が必要な妊娠初期はつわりの時期と重なり、ちょっとした食べ物を口にしただけでも吐いてしまうことがあります。

そのため、「飲みやすさ」は重要な視点となるのですが、妊婦を意識したサプリとしては「デカイ」というのが第一印象です。アメリカのサプリらしさはありますが、妊婦用に開発したサプリなのに飲みやすさを考慮していないのは残念です。

また、葉酸は800μgと、他の一般的な葉酸サプリの倍含まれています。天然葉酸なら、生体利用効率が半分以下になってしまうことへの配慮ができているのは良いことですが、天然葉酸800μgが合成葉酸400μgの代わりになるという明確な証拠はありません。

そもそも、日本ダグラスラボラトリーズは葉酸を複合原料としていて、原材料(アルファルファや酵母)をパッケージに記さないようです。これでは、天然葉酸なのか合成葉酸なのか混乱してしまいます。

パッケージには「葉酸」と単体表記で書いてありますので、合成葉酸(モノグルタミン酸型)が摂取できると解釈することもできます。表記が非常にわかりにくいです。妊婦向けサプリなのですから、原材料はパッケージにすべて記載してもらいたいところです。

モノグルタミン酸型葉酸となると、800μgは多すぎます。鉄も妊娠中期以降は21.5mg摂れていれば十分なのですが、27mgも含まれています。鉄は摂り過ぎに注意が必要な栄養素ですので、耐容上限量の40mgを超えないように気をつける必要があります。食事からも平均6.1mgは摂れていますので、27mgは「無駄」だなというのが率直な感想です。

以上のように、妊婦向けに開発されているのに、つわりの時期に飲むことを想定していない大きさであること、天然の葉酸が摂れるのか合成の葉酸が摂れるのか混乱する原材料表記であること、葉酸が厚生労働省の推奨値の2倍も配合されていること、鉄も多くて過剰摂取に繋がらないか心配、という点で微妙なサプリメントでした。

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