ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒の口コミと添加物について。

葉酸サプリクラブ管理人(サプリメントアドバイザー&サプリメントマイスターの笹目)です。

ビーンスターク・スノー株式会社の「ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒」ですが、ラムネのお菓子みたいでおいしい、タブレットなので水なしで飲める、鉄不足が解消できるとして口コミでも人気です。しかし、おいしいということは栄養とは関係ない添加物が使われているわけで、危険性はないのか、安全なのか、サプリのプロが成分分析してみます。

ビーンスターク「毎日葉酸+鉄これ1粒」をプロが辛口チェック

飲みやすさ(粒の大きさ、ニオイ、味)星3.5個3.5

ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒のパッケージ

あまり高級感はありませんが、キラキラしているパッケージで、持ち運びには便利です。

ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒の中身

大きさ
幅1.5cm、厚み0.6cmです。粒がちょっと硬くて黄色いタブレットです。

ニオイ
レモン味ですが、レモンのニオイはあまりしなくて、すっぱいヨーグルトのようなニオイです。あまりおいしそうなニオイではありません。


甘めの味の中にもレモンの酸味がしっかり感じられるので、口に入れてしまえば、つわりの時でも食べやすいです。1日1粒で、サプリメントと言うより、タブレットのお菓子(ハイレモン)を食べているような感覚です。

プロの辛口評価

食べる前のヨーグルト臭が気になりますが、お菓子を食べている感覚で手軽に摂取できます。

会社・代表者の信頼性星5個5.0

ビーンスターク・スノー株式会社は、元々は1951年に雪印乳業の育児商品部門としてスタートしました。しかし、2000年に起きた集団食中毒事件の影響からかわかりませんが、2002年にビーンスターク・スノー株式会社を別会社として立ち上げました。雪印メグミルク株式会社と、大塚製薬株式会社が出資しています。

「ビーンスターク」とは、「ジャックと豆の木」に登場する豆の木のことです。晩に種をまくと、翌朝には天まで伸びている豆の木のように子供が育つことを願って誕生したブランドです。

「雪印ブランド」の安心安全神話は崩壊してしまいましたが、50年以上におよび母乳研究を続けて、母乳へのこだわりと医薬品視点の品質管理を融合させ、安心できる育児関連商品を販売しています。

しかし、代表は平田公孝さんのようですが、企業情報には写真やメッセージはおろか、氏名すら載せていません。企業の公式ホームページに代表者の名前がないというのは、一体どういうことなのでしょうか。

ただでさえ前身「雪印乳業」のブランドイメージが崩れてしまったわけですから、会社の顔としてもっと透明性のある姿勢を見せて欲しいのに、残念に感じました。代表者の情報がないので、評価ができません。

※追記
この記事を公開した2014年11月24日の時点では氏名もあいさつも顔写真もなかったはずなのですが、いつの間にかすべて追加されていました。

「母乳研究で培った技術とその成果を商品としてお届けすることで、「赤ちゃんとお母さん」やご家族皆様の「健康でいきいきとしたくらし」をサポートしていきます。

とのことです。星2つ評価だったのですが、星5つに修正させていただきます。

プロの辛口評価

旧・雪印乳業の失墜を挽回すべく、「ビーンスターク」ブランド確立に向けて頑張っています。ホームページ内容も修正されて、代表者の透明性もしっかりしています。

製造・検査体制星4個4.0

ビーンスタークの群馬工場は日本の粉ミルクメーカーで初めてISO9002(現在はISO9001に移行)の認証を受けた工場です。

品質マニュアルや品質標準は「HACCP」を取り入れています。HACCPとは、製造・加工段階で発生する恐れのある微生物汚染等のリスクを予め分析し、どの段階でどのような対策を講じれば安全な製品を作れるかという重要管理点を定め、連続的に監視することにより、製品の安全を確保する衛生管理の手法のことです。

また、開発・生産・品質保証の3部門のうち、ひとつでも「NO」と言ったら商品化しない。という厳しい規定を設けています。機械的なチェックだけでなく、実際に飲んで味や色などを確認する「官能チェック」も行っています。

プロの辛口評価

GMP基準ではないですが、HACCPやISOに基いて製造・管理をしていますので、安心して良いです。

原材料(添加物)の信頼・安全性星1.5個1.5

ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒の裏面

ぶどう糖、麦芽糖、レモン粉末果汁、コーンスターチ、ピロリン酸第二鉄、ステアリン酸カルシウム、酸味料(クエン酸)、香料、クチナシ色素、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、葉酸、ビタミンB1、ビタミンB2、甘味料(スクラロース)、ビタミンB12

気になる添加物をピックアップしていきます。

コーンスターチ
とうもろこしから作ったデンプンです。とうもろこしは、遺伝子組換えの可能性もありますが、ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒のコーンスターチは、遺伝子組換えではありません。

酸味料
一括表示が認められているため、どんな酸味料を使っているのかわからないことが多いです。しかし、「毎日葉酸+鉄これ1粒」の場合は「(クエン酸)」と明記されています。柑橘類などの食べ物に含まれるものですので、問題ありません。

香料
こちらも「香料」と一括で表記されていますが、実は100種類以上あり、それらを複数組み合わせて香りを作り出します。中には急性毒性や慢性毒性の強い香料もありますので、何が使われているのかわからないのは不安材料の一つです。そもそも、サプリメントに香料は必要ありません。

クチナシ色素
こちらも3種類あるのですが、一括表示されています。「LOLAローラ鉄+葉酸」「森永Eお母さん 葉酸タブレット」「和光堂ママスタイル葉酸+鉄キャンディ」でも書きましたが、クチナシ黄色素だとしたら不安材料となります。

タブレットの色は黄色をしていますが、これが「レモン粉末果汁」なのか「クチナシ黄色素」のものなのか不明です。そもそも、サプリメントに着色料は必要ありません。

ニコチン酸アミド
「ニコチン」と聞くと、タバコを思い浮かべるかも知れませんが、「ニコチン酸」はビタミンの一種です。安全性は高いです。

甘味料(スクラロース)
森永Eお母さん 葉酸タブレットにも使われていましたが、ラットやウサギなどの動物実験でも良くない結果が出ていますので、避けたほうが無難です。スクラロースは有機塩素系の一種で、体に良いものではありません。そもそも、サプリメントに甘味料は必要ありません。

プロの辛口評価

香料、着色料、甘味料いずれもサプリメントの形成に必要ないものです。タブレットにしておいしさを出すために、添加物が必要になります。

配合成分の過不足星2個2.0

ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒は、鉄が13mgですので、妊活中~妊娠初期におすすめな葉酸サプリとして成分チェックしていきます。( )内は妊娠初期の量。

ビーンスタークマム 推奨摂取量 平均摂取量 耐容上限量 判定
葉酸(μg) 400 640 243 1000
ビタミンB6(mg) 0.8 1.2(1.4) 0.95 45
ビタミンB12(μg) 0.4 2.4(2.8) 4.3 なし
ビタミンC(mg) 0 100(110) 69 なし
鉄(mg) 13 6.5(9) 6.5 40
カルシウム(mg) 0 650 430 2500

葉酸は厚生労働省が推奨している合成葉酸です。

葉酸、鉄に加えて、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸)はすべてカバーしています。しかし、ビタミンCは添加されていません。レモン粉末果汁が入っていますので微量に含まれている可能性もありますが、成分表示には記載がありません。

商品名にも入っている「鉄」に関しては、妊娠中期以降の補給としては足りていませんが、妊娠初期なら問題ありません。

カルシウムは含まれていません。ビタミンCやカルシウムを添加することで、サプリメントの容量もだいぶ補えます。100mg以上添加が可能です。

ビタミンCやカルシウムが入っていないということは、その分、添加物や賦形剤(ふけいざい=サプリの形状をつくるためにカサ増しする添加物)の量も多いということになります。

また、ビタミンCは非ヘム鉄(ピロリン酸第二鉄)の吸収を助けてくれる働きがありますので、鉄サプリメントには一緒に入れてもらいたいところです。クエン酸も入っているため、体内での鉄の溶解性は確保できますが、吸収性は依然としてイマイチです。

また、非ヘム鉄13mgというのは、妊活中~妊娠初期としては無駄に多いですし、妊娠中期・後期では2mg足りないという微妙な配合量です。

プロの辛口評価

非ヘム鉄の吸収を助けるビタミンCや、カルシウムが入っていません。

結論:健康に関係のない香料、着色料、甘味料が使われている。

総合評価C

ビーンスターク・スノー株式会社の「毎日葉酸+鉄これ1粒」ですが、雪印乳業の育児用品部門が独立して誕生した会社のサプリメントです。

大塚製薬が資本提供して共通の「ビーンスターク」ブランドで商品展開しています。ビーンスタークニプル、赤ちゃん思いニプル、ビーンスターク哺乳瓶、赤ちゃん思い哺乳瓶など、赤ちゃんや子どものことを考えた商品を販売していますので、出産・子育て時期にお世話になる人も多いと思います。

ビーンスタークの工場では、原材料の選定から、製造部門の衛生管理、品質管理を徹底して、安心・安全な商品を作ることを使命としています。

研究所では、母乳や離乳食、妊産婦の食事、赤ちゃんのうんちなどを研究して、論文として日本小児栄養消化器病学会などで発表しています。こういった取り組み姿勢は、「商品が売れればいい」「OEMで作らせればいい」といった企業とは異なります。

しかし、「毎日葉酸+鉄これ1粒」は、「おいしさ」にもこだわって作られています。サプリメントにおいしさを入れてしまうと、余計な添加物が必ず入ってしまいます。

麦芽糖やコーンスターチはサプリメントの形成上必要なもので、安全性も高いです。しかし、香料、クチナシ色素、スクラロースはサプリメントに不要な上に、安全性が高いとは言えないものが使われることがあります。「毎日葉酸+鉄これ1粒」の場合も、香料やクチナシ色素は具体的にどの色素を使っているのか不明です。

また、スクラロースは有機化合物です。合成して栄養素を作り出すのとは違い、元から自然界にはほとんど存在しないもので、人間の体に入ってもほとんど分解されないと言われています。スクラロースは2002年に厚生労働省が使用を認可しましたが、それ以前には口にすることはなかった添加物です。

おいしさを作り出すには便利な添加物ですが、サプリメントにおいしさを求めるものではありません。自分の体のため、赤ちゃんの体のために「栄養」を摂取するものです。

「添加物は危険!自然素材は安全!」などと極論を言うつもりは毛頭ありませんが、香料、着色料、甘味料はサプリメントには明らかに不要です。「おいしいから続けられる~♪」とか呑気なことを言っている場合ではなくて、もっと母親の自覚を持って不要なものは排除し、栄養素がバランス良く配合されたサプリメントを選んでほしいです。

ということで、妊娠時期にわざわざ甘味料、香料、着色料など余計な添加物が多いタブレットタイプを選ぶのはおすすめしません。普通の飲むタイプで、添加物ではなくて栄養バランスの良いサプリメントを選んだほうが健康的でおすすめです。

ビーンスタークマム毎日葉酸+鉄これ1粒のもっと詳しい情報は「めしぞうノート」で公開しています。

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